会社員でも確定申告?


給与から控除される社会保険料には健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険があります。40歳になると介護保険料が徴収されます。健康保険、厚生年金保険料、介護保険料は標準報酬月額に保険料率をかけて計算されます。毎年4,5,6月の3ヶ月間に支払われた報酬(基本給、残業手当、通勤手当など)の合計額を3で割って平均月収を出し、標準報酬月額等級表と照らし合わせて等級が決まります。この金額は、その年の9月から翌年8月まで使われます。雇用保険は毎月計算されます。  次に控除されるのが、所得税の源泉徴収です。1年間の所得に対してかかりますが、正確な税額は年末にしか決まりません。それまでは一定額を源泉徴収として所得税を納めておき、年末に精算する仕組みです。源泉所得税は課税対象となる給与(通勤手当などは非課税)から、先に控除された社会保険料を差し引いた金額から税額が決まります。  これら以外に住民税が控除されます。前年の所得に対してかかり、前年の所得が一定以下の人は負担がありません。納付方法として会社で天引きする特別徴収と自分自身で納付する普通徴収があります。住民税の税額は市区町村が計算します。特別徴収は翌年6月から翌々年の5月まで天引きされます。  社会保険料や税金などは必ず控除しなければいけないもので法定控除といいます。他にも会社と従業員が協定を結んで控除する労使協定があります。財形貯蓄、労働組合費、社内旅行積立費、寮費などがあります。  給与にかかる所得税の計算ですが  所得税額=(収入-給与所得税額控除-所得控除)×税率-税額控除   収入とは年収を指し、給与所得控除とは会社員の必要経費のようなものです。所得控除とは生命保険料控除や配偶者控除のような納税者の事情を考慮して税負担を軽減するものです。さらに配当控除や住宅ローン控除などの税額控除で納税額が軽減できるケースもあります。  収入とは年収のことですが、通勤手当(月額15万円以下)などは非課税項目とされているため収入に含まれません。年末調整や退職時に発行される源泉徴収票の支払金額でも確認出来ます。  給与所得控除は所得税が課税される前に収入から差し引くことができます(収入から給与所得控除を差し引いたものを給与所得という)。  例。収入2887352円×30%+180000=1046205円  ただ、給与所得者でも給与の支払者が証明した一定費用の金額が給与所得控除額の50%を超えれば給与所得控除額の上積みが可能となります。この制度を給与特定支出控除といいますが、平成25年以降は範囲が拡充されております。  所得控除には配偶者控除、生命保険控除、医療費控除など現在14種類あります。ふるさと納税もこの所得控除の寄付金控除の仕組みを活用したものですし、平成29年から実施しているセルフメディケーション税制で市販薬医療費控除も医療費控除の選択肢の一つという位置づけとなります。  所得控除は社会的配慮から設けられている物的控除と納税者の個人的事情を考慮した人的控除があります。  雑損控除は住宅や家財・現金など生活に必要な動産が災害・盗難・横領にあったときに対象になります。  医療費控除とは年間の医療費が10万円を超えると対象ですが、年収311万6000円未満であれば控除を受けられますので諦めるのは早計です。セルフメディケーション医療費控除では一定の成分を含む市販薬の購入費が1万2000円を超える場合適用されます。  物的控除には他に社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄付金控除などもあります。  配偶者控除や扶養控除は人的控除で、合計所得金額38万円以下という所得要件を設けています。この要件をパートに置き換えると年収103万円以下(38万円+給与所得控除の最低額65万円)となります。一般に年収103万円以下は税務上の扶養の範囲といわれるのはこのためです。  その他、障害者控除や寡婦控除があります。現行の寡婦控除が未婚のシングルマザーが適用になっていないことに対応し、所得税に先がけ、住民税においては自治体独自の判断で寡婦控除のみなし規定を設けているところも増えています。  給与所得者の場合、雑損控除・医療費控除・寄付金控除以外の控除は年末調整で処理されます。給与所得者や年金生活者だと、給与所得控除額や公的年金等控除額が必要経費として定められています。したがって、年末調整や確定申告などで控除適用をアピールすることは重要です。

投稿者: yosh

AFP認定者の荒井です

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